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よくある質問

相続・遺言に関しての質問

Q1.相続人って誰のこと?

誰が相続人になるかは、法律(民法)で定められています。亡くなった方を基準にして、まず、配偶者は常に相続人になります。それ以外は、?子、?親、?兄弟姉妹の順で配偶者とともに相続人になります。すなわち、子がいればその子が、子がいなければ親が、子も親もいなければ兄弟姉妹が、配偶者とともに相続人となります。もし、子が亡くなっていたなら、その子の子が相続人になります(代襲相続人といいます)。また兄弟が相続人である場合に、既に亡くなっている兄弟がいた場合は、その子が代襲して相続人となります。

Q2.相続財産とはどんな財産?

民法では、「被相続人の財産に属した一切の権利義務」と規定があり、不動産や預貯金、有価証券等の所有権や債権のほか、借金等の債務も相続の対象となり、およそ財産といえるものは原則、相続財産となります。相続財産に属さないものとしては、香典、弔慰金、祭祀財産(仏壇、墓など)が挙げられます。また、死亡保険金は受取人が被相続人に指定されていない限り、相続財産には属さないと考えられ、また、死亡退職金も相続財産には属さないと考えられています。なお、相続税法上は取扱いが異なります(一定の場合、「みなし相続財産」として相続税の対象となります)ので、相続税を計算する際にはご注意ください。

Q3.相続分はどれくらいあるの?

相続分も法律で以下のように定められています。

  • 相続人が配偶者と子の場合→配偶者1/2、子1/2(子が何人いても全員で1/2ということ)
  • 相続人が配偶者と親の場合→配偶者2/3、親1/3
  • 相続人が配偶者と兄弟姉妹の場合→配偶者3/4、兄弟姉妹1/4(兄弟姉妹が何人いても全員で1/4ということ)

以上を法定相続分といい、原則法定相続分によって相続しますが、これと異なる割合を遺言書で指定することや、遺産分割協議で合意することは可能です。

Q4.遺留分ってなに?

『相続分はどれくらいあるの?』で法定相続分と異なる割合で相続財産を分けることは可能と記述しましたが、兄弟姉妹以外の相続人には、一定の相続財産を請求できる権利が認められています。これを遺留分といいます。例えば、被相続人が、遺言で全財産を相続人以外の第三者に遺贈すると書いたとしても、配偶者が相続人である場合は、配偶者はその1/2を請求できる権利を有しているということになります。ただし、遺留分は当然に取得できるものではなく、請求して(遺留分減殺請求といいます)初めて取得することができることとされています。

Q5.夫が亡くなりました。相続人は誰ですか?

子供がいれば、配偶者と子が相続人です。子がいなければ、配偶者と被相続人の親、子がおらず被相続人の親も既に亡くなっていれば、配偶者と被相続人の兄弟姉妹が相続人になります。子が既に亡くなっていてその子に子がある場合、兄弟姉妹で既に亡くなっている方がいてその方に子がいる場合、その子が代襲して相続人となります。  なお、ここで「被相続人の親」と記載しましたが、正確には直系尊属であり、被相続人の両親、祖父母、曾祖父母の順で、ご存命の方が相続人となるということです。

Q6.相続人が未成年者の場合には?

原則、未成年者は単独で法律行為をすることはできませんので、親権者である親が代理する、あるいは同意することが必要です。遺産分割協議も未成年者が単独で行うことはできませんが、親が子の代理で遺産分割協議をすることは、通常、親権者である親も同じ相続人となっているため、親と子の利益が相反することとなり、することができません。したがって、通常、相続人に未成年者がいる場合は、家庭裁判所に特別代理人の選任申立をし、選任された特別代理人が未成年者の代理人として遺産分割協議を行うこととなります。法定相続分通りに相続する場合は、遺産分割協議は不要ですので、特別代理人の選任手続きは不要です。

Q7.相続登記をするには?

相続登記の大まかな流れは次のとおりです。

相続人の特定

遺産分割協議(法定相続分通りに相続する場合は不要です)

登記に必要な書類の収集

登記申請書の作成

法務局への登記の申請

相続登記は、複雑な手続き(相続放棄、特別代理人の選任、相続人が不明なとき等)が必要となる場合があります。大切な財産を確実に継承していくためにも、専門家である司法書士にご相談されることをお勧めいたします。詳しくは、当ホームページ内「相続登記のご案内」をご覧ください。

Q8.遺言にはどんな種類があるの?

遺言の種類には、通常次の3種類があります。

  • 自筆証書遺言 本人が、本文の全文、日付及び氏名を自筆で書いた書面に捺印したものです。用紙は何でも構いませんが、ワープロで書いたり、代筆によるものは認められず、必ず自分で書くことが必要となります。
  • 公正証書遺言 公正証書遺言は、本人が公証人役場に出向き、証人2人以上の立会いのもと、遺言の内容を口述し、公証人が筆記します。公証人は、筆記した文章を本人と証人に読み聞かせて、または閲覧させて、筆記の正確なことの確認をした上で、それぞれの署名・捺印を求めます。これに公正証書遺言の方式に従って作成した旨を公証人が記載し、署名・捺印して完成です。遺言者本人が病気等で公証役場に行くことが出来ない場合は、公証人に病院・自宅まで来てもらうこともできます。
  • 秘密証書遺言 本人が公証人役場に出向き、書面に遺言の内容を記載(ワープロでも構いません)して署名・捺印した上、その書面を封筒に入れ、同じ印鑑で封印をします。この封書を公証人1人と証人2人以上の前に提出し、自分の遺言である旨を告げ、住所氏名を述べます。それを公証人が日付とともに封書に記録し、本人・証人とともに署名捺印して作成します。自筆証書遺言と秘密証書遺言は、その内容を本人以外に知られることがありませんが、本人の死後に家庭裁判所で検認の手続きが必要となります。公正証書遺言は兼任の手続きが不要です。
Q9.遺言にはどんな効力があるの?

遺言でどんなこともできるというわけではなく、法的効力の発生する行為は法定されています(相続分の指定、遺産分割の方法の指定、遺産分割の禁止、遺言執行者の指定、相続財産の処分(遺贈)、子の認知、相続人の廃除及び廃除の取消など)。そして、遺言の内容として有効なものは、遺言者が亡くなったときから効力が発生します。ただし、遺言で遺産分割の方法の指定等がなされていたとしても、相続人全員の協議で合意すれば、それと異なる方法で遺産を分割することは可能です。

成年後見についての質問

Q1.成年後見制度とはなんですか?

成年後見制度とは、高齢者や障がい者等を支援するために設けられた制度です。高齢者や障がい者等とは、精神上の障害により判断能力が低下した方のことをいい、成年後見人等がこのような方(以下、本人といいます)の財産管理及び身上監護の事務について、本人を代理したり、本人がする行為に同意したりすることにより、本人をサポートします。

これにより、本人が十分に理解しないまま行った行為等により本人の財産が散逸することを防いだり、病院に入院したり施設に入所したりする場合に、本人の代理人として契約することで、本人の財産を守ったり、本人を支援したりすることを可能としています。

財産管理の事務とは、預貯金の入出金、入院費・介護費用の支払など、本人の預貯金や不動産などの財産を管理することをいいます。身上監護の事務とは、本人の心身の状況、生活の状況などに配慮して、介護サービス契約や施設の入所契約、病院の通院や入院の契約の締結、変更、解約等を行うことをいいます。成年後見制度には、法定後見と任意後見の2つの制度があります。

Q2.法定後見制度とはなんですか?

本人の判断能力が低下したときに、本人、配偶者、四親等内の親族、市長村長等が家庭裁判所に申し立てることにより、家庭裁判所が後見開始の決定をし、後見人等を選任する制度です。法定後見には、本人の判断能力のレベルにより、後見、保佐、補助の3つの類型があります。選任された後見人等は、その類型に応じた形で本人をサポートしていきます。

  • 後見類型 精神上の障害により、事理を弁識する能力を欠く常況にある者と定義され、最も重い状態にある方を対象としています。本人は、日用品の購入や日常生活に関すること以外は自分で行うことができないとされ、後見人が本人の代理人として、本人のために事務を行います。
  • 保佐類型 精神上の障害により、事理を弁識する能力が著しく不十分である者と定義され、後見類型の方よりは軽度であるが補助類型よりは重度の方を対象としています。重要な財産行為をするには保佐人の同意が必要とされています。
  • 補助類型 精神上の障害により、事理を弁識する能力が不十分である者と定義され、3つの類型の中では最も軽度の方を対象としています。申立により、家庭裁判所が補助人の同意を必要とする行為を決め、被補助人がその行為をするには、補助人の同意が必要となります。
Q3.任意後見制度とはなんですか?

本人の判断能力がしっかりしているときに、将来、誰を後見人にして、どのような内容のことを委任するのかを定め、その方(任意後見受任者)と公正証書により契約をします。その後、本人の判断能力が低下してきたときに、本人、配偶者、四親等内の親族、任意後見受任者の申し立てにより、家庭裁判所が任意後見監督人を選任したときから、任意後見がスタートします。法定後見と違い、本人がご自分の意思で、将来のご自分の代理人を選ぶことができる制度です。

Q4.後見手続きの申立人は誰ですか?

本人、配偶者、四親等内の親族が申立人となることができますが、それらの中に申立手続きをする人がいない場合は、市町村長も申立人になることができます。

Q5.後見人にはどんな人が選ばれますか?

後見開始の申し立ての際に、親族等の中に後見人となる予定の方(後見人候補者)がいれば、その方を記載し、家庭裁判所がその方と面接等を行ったのち、さまざまな事情を踏まえて適任であると判断すれば、その方が選任されます。一般的には、親族の方が後見人になるケースが多いようですが、後見人候補者がいない場合、あるいは後見人候補者がいても、本人に紛争がある場合など、後見事務の内容によっては、司法書士、弁護士、社会福祉士等の専門家が選任されることもあります。

Q6.後見人の仕事は何ですか?

任意後見の場合は、本人が、自己の生活、療養看護、財産管理に関する事務の全部または一部について、任意後見人に委託することになりますが、その内容は、本人が契約により自分で決めます。任意代理人は本人から委託された仕事をすることになります。法定後見の場合、本人の財産管理・身上監護を後見人等が行いますが、その内容は後見類型により異なります。

  • 成年後見 日用品の購入や日常生活に関すること以外の全ての財産行為について代理権を行使します。
  • 保佐 本人が行う重要な財産行為についての同意権を行使します。また、申立により保佐人に一定の範囲の代理権を与えられた場合は、その代理権を行使します。
  • 補助 補助人の同意が必要であるとされた行為を、本人が行う際に同意権を行使します。申立により補助人に一定の範囲の代理権を与えられた場合は、その代理権を行使します。

不動産登記に関しての質問

Q1.不動産登記とは?

不動産の買主が、買った不動産を自分のものであると主張する場合、売主に対しては売買契約の成立を主張すればいいのですが、第三者に対して自分のものである事を主張するためには、登記が必要であるとされています。これを対抗要件といいます。不動産登記の重要な役割は、この対抗要件を備えるということにあり、不動産についての権利を取得した場合、登記を備えることによって、初めて完全なものになるといえるでしょう。不動産登記簿は表題部と権利部から成り、表題部はその不動産の物理的現況や位置(土地であれば所在、地番、地目、地積)を示し、権利部は甲区に所有権に関する事項を、乙区には所有権以外の事項が記載されています。

Q2.登記は必ずしないといけないの?

『不動産登記とは?』で記載したように、権利に関する登記は、登記それ自体が所有権移転などの効力を発生させるものではなく、第三者に対する対抗要件にすぎません。したがって、法律上、必ずしなければならないものとはされていませんが、自己の権利を守るためには、必ずする必要のあるものだといえるでしょう。また、不動産を売却する場合などでは、登記簿の記載を最新の状態にしておかなければ、売却の際の所有権移転登記ができませんので、住所移転した場合や相続が発生した場合など、既に登記されている内容に変更が生じた場合は、その旨の変更登記をしておいた方がよいといえます。なお、表題部に関する事項については、登記しなければならないこととされています。

Q3.不動産仲介業者を通さずに不動産を売買する際に気をつけることは?

一般の売買でも同様ですが、特に不動産の場合は、高額で、利用する際にもさまざまな法令上の規制等がありますので、売主・買主とも事前にしっかりと確認しておく必要があります。

  • 都市計画法等の法律や条例による規制
  • 対象不動産及び周辺の上・下水道その他の都市施設の現況、予定など
  • 不動産の現況(土地の面積、建物の不具合箇所など)
  • 不動産に売主・買主とも気付かなかった欠陥(隠れた瑕疵)があった場合の処理
  • 危険負担の問題など

これらの点について確認したのち、売買契約書できちんと定めておき、後々のトラブルがあった場合に備えておく必要があります。また、不動産の所有権移転の登記手続きをしなければなりません。登記は『登記は必ずしないといけないの?』にも記載した通り、買主の権利を保護するための重要な手続ですので、専門家である司法書士にご依頼されることをお勧めします。いずれにしても、後々トラブルにならないように、納得いくまでしっかりと確認するべきでしょう。

Q4.建物を新築したときは?

まず、その建物がどういう建物なのか(所在、家屋番号、種類、構造、床面積など)を登記し(表題登記といいます)、その後、その建物の所有者を登記(所有権保存登記)します。表題登記は、新築後1カ月以内に登記しなければならないと法律に定められています。所有権保存登記は義務ではありませんが、ご自身の権利を守るためにもしておくべきといえます。なお、新築した建物に抵当権を設定する場合は、その前提として所有権保存登記をしなければなりません。

Q5.住所が変わったときは?

不動産の所有者は、登記簿に住所・氏名が記載されていますので、住所が変わった場合は、住所変更の登記をします。これは義務ではありませんので、登記簿の住所と違う住所地に名義人が住んでいても違法にはなりませんが、不動産を売却したり、抵当権を設定する場合には、必ず所有権登記名義人表示変更登記をしなければなりません。

Q6.住宅ローンを返済したときは?

住宅ローンを完済すると、金融機関から抵当権の抹消に必要な書類が送られてきます。通常、住宅ローンを借り入れる際、ご自宅に金融機関の抵当権が設定されますので、住宅ローンを完済したら、その抵当権を抹消します。抵当権の抹消も法律上すぐにしなければならないものではありませんが、金融機関から受領した書類には有効期限のあるものもありますから、それを過ぎるとあらためてその書類を取り寄せなければならなくなり、余計な手間と費用がかかりますので、早めにお手続きされることをお勧めいたします。また、昨今、金融機関の合併が多かったため、抵当権抹消登記の際に抵当権移転登記が必要となるケースもありますので、その場合は、専門家である司法書士にご相談される方がよいでしょう。

Q7.権利証ってなに?

権利証とは、申請した登記が完了した際に、法務局からその登記の権利者に発行される登記完了の証明書で、正確には登記済証といいます。権利証自体がその不動産の権利そのものを証明するわけではありませんので、なくしたからといって権利を失うものではありません。しかし、権利証が他人の手にわたると悪用されないとも限りませんので、大切に保管する必要があります。  現在は、法律の改正により新たに権利証が発行されることはなくなりました。その代わりとして、12桁の英数字からなる登記識別情報という暗証番号のようなものが、登記完了時にその登記の権利者に発行されることになっています。

Q8.権利証を紛失した場合には?

権利証や登記識別情報を紛失しても再発行されませんが、もし紛失してしまったとしても、その不動産の権利を失うものではありません。不動産を売却したり、抵当権を設定するなど、その権利証等の添付を必要とする登記申請をする際、権利証等の添付に代えて、事前通知制度や資格者による本人確認情報の提供といった措置が用意されています。ただし、重要な書類であることには変わりなく、他人の手にわたると悪用されないとも限りませんので、大切に保管してください。なお、登記識別情報は失効させる手続きもありますので、もし登記識別情報を紛失してしまった場合は、速やかにお近くの司法書士までご相談ください。

会社登記に関しての質問

Q1.会社法が施行されたと聞いたのですが、ポイントを教えて下さい。

「会社法」が平成18年5月1日に施行されました。従来、会社に関する規定は、「商法第2編」、「有限会社法」、「商法特例法」などの法律に分散していましたが、「会社法」は、これらの法律を一本化し、新たな法律として制定されました。会社法のポイントとしては、

  • 有限会社制度の廃止
  • 最低資本金制度の撤廃
  • 役員の任期伸長規定の導入
  • 会社設立手続の簡素化
  • 機関設計の柔軟化
  • 合同会社(LLC)の新設
  • 会計参与の導入
  • 定款自治

が、挙げられるでしょう。

Q2.会社法が施行されて株式会社でしなければならないことはありますか?

大多数の、株式の譲渡制限に関する規定を設けている中小企業では、会社法の施行に伴ってしなければならないことは特にはありません。

Q3.会社法が施行されて有限会社でしなければならないことはありますか?

会社法では有限会社の制度は廃止となりましたが、特例措置として、既存の有限会社は、特例有限会社として存続することが認められています。ただし、会社法の施行による制度の変更により、既存の有限会社についても種々の変更がなされたものとみなすこととなっています(社員→株主、出資口数→株式など)。したがって、お早めにこれらのみなし規定を盛り込んだ定款変更をされることをお勧めいたします。

Q4.株式会社を設立したいのですが、必要書類等を教えて下さい。

設立する株式会社の内容によって異なりますが、ここでは、取締役が1人で、発起設立(会社設立時に発行する株式の全てを、発起人が引き受ける設立手続き)の場合の一般的な必要書類をご説明いたします。

  • 発起人全員の印鑑証明書(定款認証用)
  • 定款(公証人による認証が必要)
  • 払い込みがあったことを証する書面
  • 設立時取締役の就任承諾書
  • 設立時取締役の印鑑証明書
  • 登記すべき事項につき発起人全員の同意があったことを証する書面(設立時取締役の選任決議書、本店所在場所の決議書など)
Q5.会社の商号を決める際の注意点を教えて下さい。

会社法では類似商号制度は廃止されましたが、同一住所での同一商号は認められておらず、法8条では、「不正の目的をもって、他の会社であること誤認されるおそれのある名称又は商号を用いてはならない」とされています。また、場合によっては、不正競争防止法により損害賠償の対象となることもありうるため、従来通り、商号調査は行うべきといえるでしょう。
※類似商号制度:他人が既に登記した商号は、同一の市区町村内において同一の営業のために登記することはできない

Q6.事業目的の記載方法の注意点を教えて下さい。

具体性、明確性、適法性、営利性が必要とされていますが、類似商号制度の廃止に伴い、具体性については、登記の際の審査の対象からは外されています。

Q7.有限会社から株式会社に変更をしたいのですが、どのような手続きが必要ですか?

株主総会で、商号を「有限会社○○」から「株式会社○○」に変更する定款変更の手続きを行い、変更登記をすることとなりますが、登記手続上では、有限会社の解散登記と株式会社の設立登記の申請をします。必要書類は、株主総会議事録と商号変更後の株式会社の定款です。

Q8.取締役と監査役の任期を10年にしたいのですが、登記は必要ですか?

役員の任期は登記事項ではありませんので、株主総会において、役員の任期を変更する定款変更の決議をすればよいこととなります。

Q9.役員を取締役1名にする手続きを教えて下さい。

役員変更の手続とともに、会社法施行前に設立した会社のように、取締役会と監査役が設置された会社の場合、これらの廃止の手続も必要となります。  すなわち、会社に残る取締役以外の取締役・監査役の退任の手続き、及び株主総会において、取締役会と監査役の廃止の決議をしたのち、役員変更(退任)登記及び取締役会・監査役の廃止の登記手続きをします(場合によっては、これ以外の変更登記が必要になる場合もあります)。役員が全員任期満了により退任する際は、取締役1人だけを選任することも可能です。

Q10.会計参与って何ですか?

取締役と共同で計算書類を作成する機関で、税理士、公認会計士等の資格者が就くことができます。非公開会社で取締役会を設置するにもかかわらず監査役を置かない会社は、会計参与を設置しなければなりません。その他はすべて、会計参与の設置は任意です。なお、会計参与を設置したときは、その登記をしなければなりません。会計参与には次のような職務・権限があるとともに、会社や第三者に対して一定の責任を負います。

会計参与の職務・権限

  • 取締役と共同で計算書類の作成
  • 会計参与報告の作成
  • 株主総会での説明及び意見陳述
  • 計算書類の保存、開示、閲覧請求への対応など
Q11.会社を設立するときや増資をするときに、払込金保管証明書にかえて残高証明書でもよくなったと聞いたのですが?

金銭の払い込みがあったことを証する書面として、従来は払込金保管証明書が必要でしたが、会社法の施行に伴い、(設立時)代表取締役が作成した証明書に払込取扱金融機関の口座の通帳の写しを合てつしたものでよいこととなりました。なお、会社設立時にこの取扱いが可能なのは、発起設立に限られます。

Q12.合同会社って何ですか?

合同会社は、会社法の施行により新たな会社類型として導入されました。合同会社は、出資者(社員)の責任は有限責任で、組合のように利益や損失の分配が定款の定めにより自由に定めることができます。原則として、社員全員が業務執行権を持ち、取締役や監査役などの機関を設置する必要がないので、経営に関して自由で迅速な意思決定が可能であるとされています。また、組合と違って法人格を持ち、株式会社から合同会社へ、合同会社から株式会社への組織変更も可能です。有限責任社員のみで構成されることから、LLC(Limited Liability Company)とも称され、ベンチャー企業やジョイント・ベンチャー、投資ファンドなどでの活用が期待されています。

債務整理に関しての質問

Q1.債務整理とはどんな手続きをするのですか?

まず、利息制限法に基づいて利息の引き直し計算をして債務額を確定し、債務者の収入の中から3年〜5年で返済が可能であれば、任意整理の手続きを行います。返済のめどが立たない場合は個人再生、自己破産を選択することになります。

Q2.利息の引き直し計算とはどういうことですか?

費者金融業者は、一般的に、利息制限法所定の利率を遙かに超えた利息を請求しています。利息制限法所定の利率を超える部分の利息の支払いは、例外的に特定の厳格な要件を満たす場合を除き、無効であり、その部分は法律上支払う義務のない利息を支払い続けていたことになるのです。そこで、専門家が依頼を受けると、法律上許されている利率に引き直して(減額)計算した金額に基づき債務整理をしていきます。お取引が長期の方の場合、すでに残債務は存在せず、逆に、業者に対して払いすぎた額の返還を求めることもしばしば起こります。つまり、金利が高率で取引期間が長期に渡れば渡るほど残債務の減額の可能性が高いといえます。

利息制限法の制限利率

  • 元金10万円未満:年20%
  • 元金10万円以上〜100万円未満:年18%
  • 元金100万円以上:年15%
Q3.債権者の執拗な取り立てを止める方法はないですか?

認定司法書士に債務整理を依頼すると、認定司法書士・弁護士が業者に対して受任通知を送ります。受任通知が業者に届いた後は、本人およびその関係者に直接請求することは禁止されますので、業者の取り立て行為は止まります。

Q4.ブラックリストにのるとその後の借り入れができなくなるのですか?

債務整理をすると信用情報機関にいわゆるブラック情報が登録されます。ブラック情報が抹消されるまでだいたい5年〜7年位かかります。借入額や返済期間によっては例外もあり得ますが、その間は基本的に金融業者からの融資やクレジットカードの利用をすることはできません。この間でもブラック情報を無視して貸付けを行うのは、多くがヤミ金融業者などの悪質な業者ですので、絶対に手を出さないでください。

Q5.家族に秘密で借金を整理できますか?

任意整理であれば、認定司法書士・弁護士が直接債権者と交渉しますので、原則、ご家族に知られることはないといえます。破産や個人再生の場合でも裁判所等から家族に直接連絡がいくようなことはないので、不可能ではありません。しかし、同居のご家族に収入がある場合、その方の収入証明書が必要となりますので、家族に秘密で進めることは非常に困難でしょう。家族の理解と協力を得て手続きを進めていくことが現実的ですし、生活再建のためにも、ご家族の協力を得ることが必要であるといえるでしょう。

Q6.一部の債権者とだけ任意整理することはできますか?

任意整理は裁判所を利用しない手続ですので、一部の債権者とだけ手続きをすることは可能です。利率の低い銀行のローンや自動車ローンを除いてサラ金業者の借金だけを任意整理することもできます。

Q7.「おまとめローン」を利用する場合と、任意整理をする場合とどちらが得なのですか?

「おまとめローン」とは、新たな借入金により現在の複数の債務を一本化して、これまでのサラ金の利率よりは低い利率で払いなおすというものです。一見すると支払が楽になるように感じるかもしれませんが、そもそも支払義務のない制限利率を超える金利が借金の元本に変わってしまい、また保証人や不動産担保をとられることによりご家族を巻き込んでしまうことさえあります。したがって、「おまとめローン」をするよりも、これまで払いすぎた利息を元本に組み入れて圧縮して、将来利息なしで今後の支払をする任意整理のほうがはるかに得といえます。すでにおまとめローンをしてしまった方も、完済した業者に対して過払い金の返還請求をすることが可能です。

Q8.住宅ローンを抱えていますが、住宅を手放さずに済む方法はありますか?

任意整理や個人再生を利用すれば、住宅を手放さずに済みます。任意整理では特定の債権者だけを整理することができますし、個人再生では、住宅ローンの支払いはそのままに、それ以外の借金の何割かをカットして弁済することが可能な手続きです。

Q9.自己破産すると、今まで通りの生活を続けられなくなるのですか?

自動車や自宅は原則手放さざるを得ませんが、通常の生活に必要な家財道具(衣類・家具・台所用品・日常電化製品等)は処分の対象とならないので、その点では通常の生活を続けることは充分に可能といえます。

Q10.自己破産すると家族や子供に影響がありますか?

法律的には保証人にでもなっていない限り不利益は生じません。また、子供の進学・就職・結婚などにも法律上の不利益は生じません。

Q11.自己破産すると保証人の方に迷惑がかかりませんか?

破産免責の効力は保証人には及びませんので、破産者の免責後も保証人は債務の支払義務を負担することになります。ただ、借金を返せる当てもないのに自己破産せずに借金返済のための新たな借金を重ねるのでは事態を深刻化させるだけで保証人にも結果的にはより大きな負担を強いることになります。保証人には充分に事態を説明して理解を求めるべきです。ときには、保証人についても債務整理を検討すべき場合も生じます。

Q12.家族の借金は、私にも支払義務があるのですか?

債務者の保証人となっていない限り、支払義務はありません。業者は当然に支払義務があるかのように装って請求してくることがあるので注意が必要です。

Q13.配偶者の死亡で相続人は借金を支払わなければなりませんか?

債務者である夫(妻)が死亡した場合は、その相続人である妻(夫)や子供は借金を相続するので注意が必要です。ただし、相続放棄することによって、一切の借金を相続しないことができます。相続人は亡くなった人の死亡および借金の存在を知った日から3ヶ月以内に家庭裁判所に相続放棄の申述をすれば借金の支払義務を免れることができます。ただし、夫(妻)が亡くなった後に借金を支払うと相続放棄ができなくなりますので、注意が必要です。

Q14.債務整理にはどのような方法がありますか?

大きく分けて、任意整理、個人再生、自己破産の手続があります。

Q15.グレーゾーン金利とはなんですか?

利息制限法という法律では、

  • 貸付元本の額が10万円未満の場合:年20%
  • 貸付元本の額が10万円以上100万円未満の場合:年18%
  • 貸付元本の額が100万円以上の場合:年15%

の割合の利息までしか認められていません。一方、出資法という法律は、貸金業者は年29.2%を超える利息について処罰規定が設けられています。この利息制限法と出資法の中間の利息を一般にグレーゾーン金利と言っています。消費者金融や信販会社のキャッシングの多くは20%を超える利息で貸付をしていました。現在では、この利息が有効となることはほとんどなく、利息制限法の制限利率15〜20%の範囲でしか利息をとることはできなくなっています。

Q16.過払い金返還請求とはなんですか?

現在、利息制限法を越える利息をお支払いされている方、過去お支払いされていた方は、本来、払う必要のない利息を払い続けていたことになるのです。 最初の借り入れのときから、利息制限法の制限利率で計算し直せば、借金は必ず減り、お取引期間が長い場合(一般的に5〜7年間以上)には、借金が0になるか、または、返し過ぎている状態になっていることもあります。 返し過ぎの状態であった場合に、貸金業者等に対して、払いすぎたお金(過払金)の返還請求をすることにより、取り戻すことができます。

Q17.任意整理とはどんな手続きですか?

任意整理とは、司法書士が債権者と直接交渉し、支払方法について和解契約を結ぶ方法です。まず、利息制限法に基づいた利息による引き直し計算をすることで、これまでのお取引で、20%超の利息を支払っていた場合には、借金が減ることとなります。次に、債権者に対して、残った借金を月々お支払いの可能な範囲で、通常3年から5年程度の分割での支払方法を提示し、和解交渉を進めていきます。また、分割弁済による将来の利息は、原則免除してもらうよう債権者と交渉しますので、これによっても、総支払額は少なくなります。そして、交渉が成立すれば、和解契約を締結し、ここから弁済がスタートします。

Q18.個人民事再生とはどんな手続きですか?

個人再生とは、利息制限法で引き直し計算を行って借入残額を確定し、この残額を一定の範囲で圧縮し、圧縮した額を返済するという手続きで、自己破産と同様、裁判所に申立てを行う手続きです。例えば、利息制限法で引き直し計算した後の借金の残額が400万だった場合、これを100万円まで減額し、減額した後の100万円を、原則3年間で無利息の分割返済を行うこととなります。なお、借金をどこまで減額することができるかは、債務の総額や財産の有無など、それぞれの方の事情によって異なります。個人再生手続は、任意整理と比べて、総返済額が少なくて済み、自己破産とは違い、住宅や自動車(自動車ローンがない場合に限る)などの財産を保有し続けたまま、借金の整理を行うことができますので、任意整理で返済していくのは借金が多すぎて難しい、住宅は失いたくない、という場合に非常に有効な手続きです。

住宅ローン以外にも借り入れがあって、返済が厳しくなっているが、住宅を手放したくないから絶対に自己破産はしたくないけれど、任意整理では返済が難しい、といった方に対して、個人再生手続きでは、住宅を残しつつ、住宅ローンを払い続けながら、住宅ローン以外の借金を減額して返済していくことが可能です。ただし、住宅ローンと減額後の借金をきちんと返済していくための安定的な収入のあることが要件となります。

Q19.自己破産とはどんな手続きですか?

借金の支払いが不能であると認められる場合に、借金の全部を免除してもらう手続きです。原則として、不動産や自動車など持っている財産をお金に換えてそれを債権者に分配し、それでも残った借金を免除してもらうことになります。とはいっても、家財道具など持っているものすべてを失うわけではなく、日常生活を営む上で必要と認められるものについては、自由財産として、そのまま所有することができます。個人債務者の方は一般的に、財産をお持ちの方は少ないので、多くの方が、これまで通りの生活をしながら、借金だけを免除してもらうことが可能です。ただし、自己破産の申し立てを行う方が、一定の事由に該当する場合、借金を免除してもらうことができない可能性があります。これを、免責不許可事由と言い、法律で定められていますが、簡単にいうと、次のようなものが挙げられます。

  • 財産隠しをしたこと。
  • 換金目的でクレジットなどで買い物をしたこと。
  • 特定の債権者のみを有利に扱ったこと。
  • 浪費やギャンブルなどで多額の借金をしたこと。
  • 債権者をだまして借り入れをしたこと。
  • 破産申し立ての際にすべての債権者をきちんと申告しなかったこと。
  • 裁判所にうその説明をしたこと。

これらの事由に該当すれば必ず借金が免除してもらえないというわけではなく、家計の状況や債権者との取引の内容など様々な事情を考慮して、裁判官が裁量で免責を許可するというケースもあります。

Q20.自己破産をすると、日常生活にどのような影響がでますか?

自己破産について次のようなイメージがありますが、全くの誤解です。

  • 選挙権がなくなる。
  • 銀行で通帳が作れなくなる。
  • 戸籍に自己破産したことが載る。
  • 家具や家庭電化製品をすべて持っていかれる。
  • 子どもの進学に影響がある。

もちろん、借金をすべて免除してもらうという重大な手続きですので、いくつかのデメリットはありますが、そもそも生活を再建するための手続きですので、上記のような日常生活に大きな支障をきたすようなものはなく、以後の日常生活を問題なく送ることができます。